2025年10月3日(金)に公開された、Snow Man・宮舘涼太さん出演映画『火喰鳥を、喰う』。
ミステリー×ホラーの濃厚な世界観、そして北斗総一郎役として描かれる舘様の佇まい……。
この記事では、あらすじやキャスト、注目ポイントを“ファン目線”でまとめました✨
また、ネタバレを含む感想レポを書いていますので、まだ映画を観てない方はご注意ください!
映画『火喰鳥を、喰う』 基本情報
映画『火喰鳥を、喰う』の基本情報をまとめました。
公開日 | 2025年10月3日(金) |
監督 | 本木克英 |
脚本 | 林民夫 |
主題歌 | マカロニえんぴつ「化け物」 |
上映時間 | 108分 |
あらすじ(ネタバレなし)
ある信州の山あいの村で、貞市という人物の日記が久喜家に届く。
この日記には「ヒクイドリ、クイタイ」という謎の言葉とともに、生への激しい執着が綴られていた。
その日を境に、墓石が壊れたり、祖父が失踪したりと不可解な出来事が次々と起こり始める。
不可思議な現象の謎を追ううち、夕里子の大学時代の先輩であり超常現象の知識を持つ北斗総一郎(宮舘涼太)が、謎の糸を手繰る役どころとして物語に深く関わっていく。
やがて現実と“存在しないはずの過去”が交錯し、驚愕の真相へと導かれていく…
キャストと役柄
久喜雄司:水上恒司(主人公)
本作の主人公であり、物語の軸となる人物。
誰よりも強い意志を秘めながら、苦悩と葛藤を抱えて生きる青年。
久喜夕里子:山下美月(雄司の妻)
雄司の妻であり、彼の人生において欠かせない存在。
北斗総一郎:宮舘涼太(Snow Man)
不可思議な現象に精通する男。
物語の鍵を握る、どこか“異質な気配”を帯びた存在として描かれる。

「北斗は不可思議な雰囲気をまとった男」という肩書き。
舘様の持つミステリアスさがぴったりの役柄!
その他にも、森田望智さん、吉澤健さん、豊田裕大さん、麻生祐未さんなどが出演します。
ネタバレ レビュー
※ネタバレ記事となりますので、まだ映画をご覧になっていない方はご注意ください。
不穏…始まりからずっと不穏



舘様が出てるから観に行っとこ❤
と、気楽な感じで鑑賞した筆者…。
こんなにもずっと不穏な雰囲気が続くなんて想像してなかったので、鑑賞後どっと疲れてしまいました🤦♂️笑
ミステリーということは把握していましたが、ミステリーホラーだったので、ホラーが苦手な方は心して鑑賞されることをおすすめします。
※特別グロテスクなわけでも、幽霊が出てくるわけでもないけど、なんだか怖いです。



不気味な感じがとても良かった!
舘様の新境地を見た気がしました✨
特に不気味だったのが、終盤子ども姿のチヤコと共にこちらを見下ろしている北斗の姿。
どういうこと?と思ったけど、その姿を見た北斗が
「あれは…あれは、僕だ…。けど、僕じゃない。」
「そうか こうなるのか」
と言ったことで、貞市が生きているパラレルワールドに存在するもう一人の北斗がこちらの世界に現れたのかな?と思います。
この世で一番恐ろしいのは人間の執着
北斗(舘様)が口にしていた「執着」という言葉。
全てのものには人間の思いが少なからず乗っていて、その想いが強ければ強い程大きな執着となる。
本作では、戦地で「生きたい」と強く思い続けた久喜貞市の執着がこのような現象を巻き起こしたのかと思いきや、一番の執着は北斗によるものでした。
夕里子(山下美月)を独占したい、という強烈な執着が、久喜貞市をこの世に呼び覚まし、北斗にとって邪魔で仕方なかった雄司(水上恒司)を夕里子から引き離すことに成功。
そして貞市が生きている現実を作り上げ、北斗の願い通り夕里子を自分のものにしたのです…。
執着の少ない雄司だったから負けたのか
夕里子の弟である亮は、北斗に頼らざるを得なくなった時から「北斗には気を付けた方がいい」と雄司に忠告していました。
でもこのおかしな状況をどうすることも出来ず、結局は北斗の言う通りに動いてしまったのです。
そして、貞市のいる現実に近づいてきた最後に墓地で亮が雄司の前に現れます。
「おにいさんは強い欲や執着がない。でもそれって何かと争うには致命的な欠点なんじゃないのかな」
「生きてる人間の執着ってもっと恐ろしいと思わない?」
そう、雄司は北斗に比べ執着心が薄かったのです。
だからこそ、亮のこの言葉によって「夕里子を守りたい」という強い意志を心の底から湧き上がらせました。
この強い意志により、虫も殺せなかった雄司が北斗を殺害しました。
これで雄司の勝利だ…!元の世界を取り戻せた!と思ったのも束の間、なんとこれも北斗の描いたシナリオ通りだったのです。
貞市のいないこの世界を一度終わらせるために、夕里子は北斗が、そして北斗は雄司が消す必要があったということでしょうか…。
ヒクイドリの正体は


この映画で最重要ワード「ヒクイドリ」。
「ヒクイドリ、クイタイ」
「ヒクイドリヲ クウ ビミナリ」
「ヒクイドリヲ クウ ヤムヲエズ」
貞市は火喰鳥を喰うことを目的とすることで生への執着を感じさせます。
戦地で朦朧とする中見たという火喰鳥でしたが、実際はそんなものは見ていないのではないでしょうか。
貞市が幻想を見たのか。
はたまた何か生へ執着するために作り出した妄想だったのか。
実際のところはわかりませんが、北斗が代えた現実によって日記に変化が起こります。
貞市が死んだとされる六月九日以降の日記が現れたのです。
そこには「ヒクイドリヲクウ ヤムヲエズ」と記されており、この「ヤムヲエズ」という言葉から本作で度々登場していたヒクイドリの正体は戦死した仲間の人肉だったのではないかと思われます。
戦時中、生き延びるために仲間の肉を食って生き延びたという話を聞いたことがあります。
貞市の死んだ世界では、苦楽を共にしてきたふたりによって貞市は喰われていたのではないでしょうか。
そして、北斗により変えられた現実世界では、逆に貞市が”ヤムヲエズ”仲間を喰って生き延びたと思われます。
ラスト再会した二人は再び現実を取り戻せるのか
本作のラストは、北斗の作り上げた現実の世界で偶然再会した雄司と夕里子。
振り返ってお互いを見つめ合い、目に涙を溜めて終わります。
ここから先、記憶が呼び覚まされ本来の現実を取り戻すことができるのか?
それとも、北斗の執着には叶わずこの世界を生き続けるのか…?
夕里子が目に涙を浮かべていたことを想うと、北斗の望む現実となったけど、夕里子の心までは得ることが出来なかったのかなと思いました。
確かに本作は先読み不能のミステリーでした!
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